『水都に消ゆ』マイクル・ディブディン(著) 2018
3/11
日曜日

原書は、DEAD LAGOON(1994)。イタリアは水の都「ベネツィア」を舞台の中心としていて、周辺の島々、民族、戦争が色濃く投影されている。ミステリー小説としては上手な作家である。しかしながら、このようなエンディングの仕方もありなのだろうかと。事件は解決、あわよくば新しい恋も成就するやに期待を抱かせながら、である。しかし、現実を静観するに物事は自分の都合のよいように進展することよりも、寧ろ、しないことのほうが多いものだし、それ故にリアリティがあると感じた。本作品、シリーズものの4作目らしい。他作も立ち寄ってみよう。

 (ガーディアン必読1000冊:犯罪系 57作品読了/1,000)

水都に消ゆ (ミステリアス・プレス文庫)
マイクル ディブディン Michael Dibdin

4151000879

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登録情報
文庫: 516ページ
出版社: 早川書房 (1995/05)
言語: 日本語
ISBN-10: 4151000879
ISBN-13: 978-4151000874
発売日: 1995/05

内容(「BOOK」データベースより)
ヴェネツィアで消えた富豪の生死を確かめてほしい―刑事警察のゼンは、昔の恋人から思わぬ仕事を頼まれた。行方不明の男は、彼女の夫が勤める法律事務所の顧客だという。多額の報酬を約束された彼は、口実をつくり生まれ故郷のヴェネツィアに赴く。が、そこで複雑怪奇な事件に巻き込まれることに…英国推理作家協会賞を二度受賞した名シリーズの最新作。




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