『動物農場』ジョージ・オーウェル(著) 2018
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水曜日

原書は、Animal Farm(1944)の作品。「動物農場」「象を撃つ」「絞首刑」「貧しい者の最期」の四編が輯録されている。本書を十代、二十代の時に読んでいれば、僕はただの寓話としてさらっと読み終えたかも知れない。加齢によって知識の量が増え、経験を深めてはいるだろう、多少は。そのことは「動物農場」の受容レベルに差異が生じる。文面から読み取る理解力、著者が云わんと、または伝えたいことの酵素分解力には雲泥の差が生じることになる。ロシア革命をモチーフというか、そのものを動物に喩えて物語は展開する。ファシズムの台頭する経緯、メカニズムといえばいいか、上層部の権力拡大に伴い影響力を持ち、資金潤沢になるにつれ活動が大規模になっていく中で、初心・理念がねじ曲げられ、すり替えられていく。洗脳と処刑による見せしめが加速・徹底される。低階層庶民は、思考・決断する脳の部位は溶解し、貧乏でこき使われ一生を終えていく。造詣が深い。★五つ。「一九八四」も続けて読む予定。

 (ガーディアン必読1000冊:社会派:46作品読了/1,000)

動物農場〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)
ジョージ・オーウェル 水戸部功

4151200878

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登録情報
文庫: 208ページ
出版社: 早川書房; 新訳版 (2017/1/7)
言語: 日本語
ISBN-10: 4151200878
ISBN-13: 978-4151200878
発売日: 2017/1/7
内容紹介
飲んだくれの農場主ジョーンズを追い出した動物たちは、すべての動物は平等という理想を実現した「動物農場」を設立した。守るべき戒律を定め、動物主義の実践に励んだ。農場は共和国となり、知力に優れたブタが大統領に選ばれたが、指導者であるブタは手に入れた特権を徐々に拡大していき……。権力構造に対する痛烈な批判を寓話形式で描いた風刺文学の名作。『一九八四年』と並ぶ、オーウェルもう一つの代表作、新訳版



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