『SS‐GB(上下巻)』レン・デイトン(著) 2017
9/13
水曜日

初読み、レン・デイトン。ヨーロッパ戦線(第二次世界大戦)、ドイツが帝国イギリスを占領下・統治下に治めるというコンセプトのお話。歴史上、ドイツはソビエト制圧に忙しくて、英国までは手が回らなかったが計画はリアルにあったらしい。歴史のボタンを掛け違えていれば、なかった話でもない。本書は、ドイツ内部でも腹の探り合い夥しいが、主人公、ダグラス・アーチャーの人柄、直向きさ加減が周りによい影響を与えている。

SS‐GB〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)
レン・デイトン 後藤 安彦
4150404526
登録情報
文庫: 297ページ
出版社: 早川書房 (1987/06)
言語: 日本語
ISBN-10: 4150404526
ISBN-13: 978-4150404529
発売日: 1987/06
SS‐GB〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)
レン デイトン 後藤 安彦
4150404534
登録情報
文庫: 322ページ
出版社: 早川書房 (1987/6/1)
言語: 日本語
ISBN-10: 4150404534
ISBN-13: 978-4150404536
発売日: 1987/6/1
内容(「BOOK」データベースより)
【上巻】“もし1941年にヒトラーが英国を制圧していたら歴史はどう変わっていたか?”鉤十字に全土が塗りつぶされた占領下の英国。国王ジョージ6世はロンドン塔に幽閉され、国民は圧政に喘いでいた。治安維持の任にあたるナチ親衛隊は強大な権力を持ち、ロンドン警視庁もその支配を受けている。その中で同殺人課のアーチャー警視に委ねられた事件は、闇物資の取引きをめぐる平凡な殺人と見えた。だが、ベルリンから野心的な親衛隊将校フートが着任、捜査は意外な展開を始める!巨匠が綿密な調査を基に、もう一つの歴史の中で展開するスパイ戦を描く。

【下巻】片腕の容疑者を追うアーチャーの前には迷宮のような世界が広がっていた。新興勢力たるナチ親衛隊とそれを快く思わないドイツ国防軍、そして両者と交渉して国王奪還を図る抗独グループ。その三者が怪しげな動きを見せていたのだ。どうやら殺人事件の背後にはドイツの新兵器開発計画が絡んでいるらしい。捜査を続けるアーチャーはやがて歴史を揺るがす秘密作戦に捲き込まれていく!本書は占領下の英国のリアルな描写が話題を呼び、同国でベストセラーの上位を何週間も占め続けた。スパイ小説と戦争冒険小説の魅力をあわせ持った巨匠の異色作!



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