『すべてを見通している賢明なCEOが単独で「重大な決断を下す」という伝統的な意思決定のパラダイムは、もっと参加型でよりいっそうデータ重視のアプローチに取って代わられようとしており、今日のすべてのリーダは新しいアプローチから恩恵を得ることができるという信念である』文末に掲げられている。総括的にはこれに包括されるが、期待した「組織の判断」といった切り口の知識体系(BOK:Body
of Knowledge)ではない。企業の事例がほぼ中心で、謳歌していた企業も、ビジネスモデルの衰退や不況、突然の危機にどのように対応していったか、そこいらの話である。
ジャッジメントコール 決断をめぐる12の物語 トーマス・H・ダベンポート ブルック・マンビル 古川奈々子
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登録情報
単行本: 400ページ
出版社: 日経BP社 (2013/3/20)
言語: 日本語
ISBN-10: 4822284948
ISBN-13: 978-4822284947
発売日: 2013/3/20 |
内容紹介
よい意思決定の背後に何が行われていたかを描く12の物語。組織が適切な意思決定を
するための重要な要因として、著者は「参加型の意思決定」「分析力」「組織の文化」
「リーダーシップ」を挙げます。この四つを大枠にして、うまくいった意思決定の
事例を物語ります。
例えば、
・世界最大級の投資信託会社のアナリストが当時人気のあったサブプライムローン
債券を推奨しなかったのはなぜか?
・スペースシャトルの打ち上げを許可するべきか?
・膨大な臨床データを駆使することで、医療診断のミスをゼロにできるか?
・生徒たちの学力をいかにして向上させるか?
・成長をめざして本気でホームランを狙うべきなのか?
・古代アテナイの人々は存亡の危機からどのように市民を守ったのか?
・慈善団体はいかにして社会に本当の変化をもたらすことができるか?
などです。
危機に直面してみんなが知恵を出し合い、力を合わせて困難を乗り越えてゆく、読後感
のさわやかな一冊です。
著者について
トーマス・H・ダベンポート
バブソン大学の情報技術・経営学教授。国際分析研究所の研究ディレクター、
デロイト・アナリティックスのシニアアドバイザー、ハーバード・ビジネス
スクールの客員教授などを務める。著書に『分析力を武器とする企業』、
『分析力を駆使する企業』(以上、日経BP社刊)などがある。
ブルック・マンビル
エール大学で歴史学の博士号を取得し、マッキンゼーのパートナーなどを経て
コンサルティング会社を設立。知識マネジメントの分野などで活躍。 |
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