『熊と踊れ(上下巻)』アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリ(著) 2017
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日曜日

2017本屋大賞、翻訳小説部門第3位とある。本屋大賞は僕としては直木賞より信頼に値する。

【上巻】
話が解りやすい。登場人物も少ないこともある。暴力を母親に奮う父親に育てられた子供達は、母親を助けようとする子供達は、その後どのように育つのか?千差万別、共通項はあるのか?テーマとしては平凡かもしれない。武器奪略や銀行強盗がこんなに簡単にできるものか、このあたりはノンフィクションも加味されているらしいが、果たしてそうだろうか、と疑心暗鬼の存意が拭えないでいる。後半どうなるのか、読み進めよう。

【下巻】
家族、絆、それらを繋ぎ止める接着剤は何か?剥離剤となるトリガーは?考えることはいろいろあるがどうだろう。全編ヘヴィーな暴力描写は少ない。弟達想いのレオの人格形成に両親が結果として反映せれているのはわかる。三兄弟の情緒が育まれて優しさも持ち得たのは、母親のハグだろう。飲んだくれ、暴力親父のイヴァンも子供に対する愛情は秘めている。体現できないだけかもしれない。兄弟よ、何故に強盗せねばならぬ。人様の金で未来の幸せを掴めるだろうとする思考回路が愚かじゃないか。仮に逃げ通せても生涯怯えの人生が待つだけだ。後半のレオはグタグタだ。連続殺人事件でもそうだが犯人は繰り返し犯罪をせざるを得なくなる。刑事ヨン、子供時代の父親の暴力、兄の投獄が与えた出来事が捜査にどう投射されたのか、解るようで解らない。

熊と踊れ(上)(ハヤカワ・ミステリ文庫)
アンデシュ・ルースルンド ステファン・トゥンベリ ヘレンハルメ 美穂
4151821511
登録情報
文庫: 561ページ
出版社: 早川書房 (2016/9/8)
言語: 日本語
ISBN-10: 4151821511
ISBN-13: 978-4151821516
発売日: 2016/9/8
熊と踊れ(下)(ハヤカワ・ミステリ文庫)
アンデシュ・ルースルンド ステファン・トゥンベリ ヘレンハルメ 美穂
415182152X
登録情報
文庫: 570ページ
出版社: 早川書房 (2016/9/8)
言語: 日本語
ISBN-10: 415182152X
ISBN-13: 978-4151821523
発売日: 2016/9/8
内容(「BOOK」データベースより)
【上巻】
凶暴な父によって崩壊した家庭で育ったレオ、フェリックス、ヴィンセント三人兄弟。独立した彼らは、軍の倉庫からひそかに大量の銃器を入手する。その目的とは史上例のない銀行強盗計画を決行することだった―。連続する容赦無い襲撃。市警のブロンクス警部は、事件解決に執念を燃やすが…。はたして勝つのは兄弟か、警察か。スウェーデンを震撼させた実際の事件をモデルにした迫真の傑作。最高熱度の北欧ミステリ。

【下巻】
緻密かつ大胆な犯行で警察を翻弄し、次々と銀行を襲撃していくレオたち。その暴力の扱い方は少年時代に父から学んだものだった。かつて彼らに何がおこったのか。そして今、父に何を思うのか―過去と現在から語られる“家族”の物語は、轟く銃声と悲しみの叫びを伴って一気に結末へと突き進む。スウェーデン最高の人気を誇り、北欧ミステリの頂点「ガラスの鍵」賞を受賞した鬼才が、圧倒的なリアリティで描く渾身の大作。








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