『司馬遼太郎が考えたこと2 1961.10~1964.10』司馬遼太郎(著) 2017
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ウィッキペディア司馬遼太郎氏を検索してみると、私が読んだ長編時代小説は、多寡が知れていると気付いた。
挙げてみると(※()は発表年)、
 ・風神の門(1961)
 ・真説宮本武蔵(1962)
 ・竜馬がゆく(1963-1966)
 ・燃えよ剣1964)
 ・国盗り物語(1965-1966)
 ・関ヶ原(1966)
 ・最後の将軍(1967)
 ・新史太閤記(1968)
 ・宮本武蔵(1968)
 ・坂の上の雲(1969-1972)
 ・城塞(1971-1972)
 ・覇王の家(1973)
 ・翔ぶが如く(1975-1976)
いやはや「司馬遼」ファンと言うには憚られるほど発表作品群からみれば寡少ではないか。本書を手に取ると、小説を通してしか感じることがなかった司馬遼太郎氏という歴史小説作家の生い立ちから、歴史の捉え方、人生観を窺い知ることになる。よって、この人の考証した、歴史の中を自ら(空想世界)彷徨い歩いた時の香り、熱や、風、勢いや情熱を感じてみたい、その思慕が高まるのである。一番読んでみたいと感じさせるのは、司馬遼太郎氏が歴史の中を、その人物所縁の場所を訪問し、古書・書籍を読みあさりながら「想像・創造が頭の中を駆け巡り、そうしたこを考える、思いを馳せることが至極の幸せ」らしい、また「(その時代が)手に取るように情景が湧き上がる」とも。まさに”好きこそものの上手なれ”である。

司馬遼太郎が考えたこと〈2〉エッセイ1961.10~1964.10 (新潮文庫)
司馬 遼太郎
4101152446
 登録情報
文庫: 513ページ
出版社: 新潮社 (2004/12/22)
言語: 日本語
ISBN-10: 4101152446
ISBN-13: 978-4101152448
発売日: 2004/12/22
内容紹介
日本は高度経済成長時代を迎え、東京オリンピック開催に向けて国中が沸き立っていた。新聞社を辞め、職業作家として独立した司馬遼太郎は、『新選組血風録』『竜馬がゆく』『燃えよ剣』『国盗り物語』など、旺盛な創作活動を開始する。第2巻は、これら初期傑作の執筆余話のほか、「若い者は悪いか」「戦車と文明」等の時代と文明に関する論評、後年では稀となった身辺雑記など119篇を収録。 
司馬遼太郎が考えたこと〈1〉エッセイ1953.10~1961.10 (新潮文庫)
司馬 遼太郎
4101152438
登録情報
文庫: 500ページ
出版社: 新潮社 (2004/12/22)
言語: 日本語
ISBN-10: 4101152438
ISBN-13: 978-4101152431
発売日: 2004/12/22
内容(「BOOK」データベースより)
歴史と文明、人間について天性の明るい知性で考えぬいた司馬遼太郎が、40年以上にわたる創作活動のかたわら書き残したエッセイを、年代を追って収録した集大成シリーズ。第1巻は、新聞記者時代から、『梟の城』で直木賞を受賞する前後まで。食や大阪、神戸についてのエッセイや、戦争中の極限的経験を綴った「それでも、死はやってくる」など、若き日の思索をたどる89篇を収録。




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