『証言拒否 リンカーン弁護士(上下巻)』マイクル・コナリー(著) 2016
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金曜日

マイケル・コナリーの「リンカーン弁護士シリーズ」、第4弾。出版され即買いしたが、他作家を貪り読んでいたので読み始める機会を失していました。アメリカの裁判の仕組み、流れが本シリーズを読んでいると大変理解が進みます。陪審員、検事、検察側、被告弁護士側、司法取引、冒頭陳述、相互に尋問、最終弁論、等々、あります。主人公ハラー弁護士は被告が犯人か、そうでないか依頼人には聞かないのです。それは関係がない、どちらでもいいのです。何故か?なぜでしょう。本書にて詳らかにされています。今回のストーリーも緊迫感を持って読み進めることが出来るでしょう。

しかし、マイクル・コナリーのハリー・ボッシュも同様、主人公が完璧であれば、そのようなヒーローに読者は完璧すぎて共感・同情する余地がなくなり、いただけません。両シリーズも元妻との関係はあるのだけれど、過去の生活を戻せない、共通項を持ち合わせています。束の間、未来を感じさせる心通ずる瞬間も持てるのですが、結局のところは・・・・・・となるのです。何を況んや、振り返らずに未来に目を向けなくてどうするのでしょう。

2015.05.02 第三弾  『判決破棄 リンカーン弁護士(上下巻)』マイクル・コナリー(著)
2015.04.27 第二弾  『真鍮の評決 リンカーン弁護士(上下巻)』マイクル・コナリー(著)
2015.04.21 第一弾  『リンカーン弁護士(上下巻)』マイクル・コナリー(著)


証言拒否 リンカーン弁護士(上) (講談社文庫)
マイクル・コナリー 古沢 嘉通
4062933209
登録情報
文庫: 448ページ
出版社: 講談社 (2016/2/13)
言語: 日本語
ISBN-10: 4062933209
ISBN-13: 978-4062933209
発売日: 2016/2/13
証言拒否 リンカーン弁護士(下) (講談社文庫)
マイクル・コナリー 古沢 嘉通
4062933217
 登録情報
文庫: 448ページ
出版社: 講談社 (2016/2/13)
言語: 日本語
ISBN-10: 4062933217
ISBN-13: 978-4062933216
発売日: 2016/2/13

《上巻》
内容(「BOOK」データベースより)
ローン未払いを理由に家を差し押さえられたシングルマザーが、大手銀行副社長撲殺の容疑で逮捕された。彼女は仲間を募って銀行の違法性に抗議するデモを繰り返す有名人。高級車リンカーンを事務所代わりに金を稼ぐ、ロスきっての人気弁護士ミッキー・ハラーは社会的注目を集める容疑者の弁護に乗り出す。

《下巻》
わたしはやってない!裁判で無実をひたすら訴える容疑者。検察側、弁護側ともに決定的な証拠を欠き、勝敗は五分と五分。住宅差し押さえ代行に絡む莫大な金をめぐり人間たちの欲も蠢く。裁判妨害、血痕、身長差…。刻々と変わる法廷劇の結末は?名手コナリーの技に脱帽。圧巻のリーガル・サスペンス!!






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