『国盗り物語(一巻~四巻)』司馬遼太郎(著) 2016
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金曜日

司馬遼太郎氏、戦記物は城塞に続く「国盗り物語」、2,300頁の長編。趣があった。織田信長は気が短くて、南蛮被れで、血も涙もなく虐殺を繰り返した大名のイメージを抱いていたが、本書を読む限りにおいては、物事を客観的・論理的に捉え、事実を検証し、神仏や形の見えない宗教、慣習は信じない。非常に当時としては何故何故と物事の本質を突き止めていくタイプであったようだ。母親の愛を受けずに育ったことが作用したのか、時として怒りが爆発することもしばしばあった。しかしながら僕はとても信長という人物に魅力を感じた。

前半は斎藤道三を中心に、後半は織田信長、明智光秀にフォーカスしながら、諸国大名の駆け引き、将軍、足利義昭、秀吉、他にもたくさんの登場人物で賑わいを見せている。作品は昭和四一年出版だが全く古さを感じない、そりゃ450年以上も昔の話しですから。小学校の頃に読んでみたかったですね。でも理解できなかったでしょうね。次は、「新史太閤記(豊臣秀吉)」を読みながら過去へタイムスリップしよう。

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国盗り物語〈1〉斎藤道三〈前編〉 (新潮文庫)
司馬 遼太郎
4101152047
登録情報
文庫: 534ページ
出版社: 新潮社; 改版 (1971/12/2)
言語: 日本語
ISBN-10: 4101152047
ISBN-13: 978-4101152042
発売日: 1971/12/2
国盗り物語〈2〉斎藤道三〈後編〉 (新潮文庫)
司馬 遼太郎
4101152055
登録情報
文庫: 517ページ
出版社: 新潮社; 改版 (1971/12/2)
言語: 日本語
ISBN-10: 4101152055
ISBN-13: 978-4101152059
発売日: 1971/12/2
国盗り物語〈第3巻〉織田信長〈前編〉 (新潮文庫)
司馬 遼太郎
4101152063
 登録情報
文庫: 534ページ
出版社: 新潮社; 改版 (1971/12/22)
言語: 日本語
ISBN-10: 4101152063
ISBN-13: 978-4101152066
発売日: 1971/12/22
国盗り物語〈第4巻〉織田信長〈後編〉 (新潮文庫)
司馬 遼太郎
4101152071
 登録情報
文庫: 718ページ
出版社: 新潮社; 改版 (1971/12/22)
言語: 日本語
ISBN-10: 4101152071
ISBN-13: 978-4101152073
発売日: 1971/12/22

内容(「BOOK」データベースより)
【一巻】世は戦国の初頭。松波庄九郎は妙覚寺で「智恵第一の法蓮房」と呼ばれたが、発心して還俗した。京の油商奈良屋の莫大な身代を乗っ取り、精力的かつ緻密な踏査によって、美濃ノ国を“国盗り”の拠点と定めた!戦国の革命児斎藤道三が、一介の牢人から美濃国守土岐頼芸の腹心として寵遇されるまでの若き日の策謀と活躍を、独自の史観と人間洞察によって描いた壮大な歴史物語の緒編。

【二巻】
気運が来るまで気長く待ちつつ準備する者が智者。気運が来るや、それをつかんでひと息に駆けあがる者が英雄。―それが庄九郎の信念であった。そして庄九郎こそ、智者であり英雄だった。内紛と侵略に明け暮れる美濃ノ国には英雄の出現は翹望する気運が満ちていた。“蝮”の異名にふさわしく、周到に執拗に自らの勢力を拡大し、ついに美濃の太守となった斎藤道三の生涯。

【三巻】美濃を征服した斉藤道三は義理の子義竜の反乱に倒れたが、自らの天下統一の夢を女婿織田信長に託していた。今川義元を奇襲して鋭鋒を示した信長は、義父道三の仇を打つべく、賢臣木下藤吉郎、竹中半兵衛の智略を得て美濃を攻略した。上洛を志す信長はさらに畿内制覇の準備工作を進めてゆく…。信長の革命的戦術と人間操縦、その強烈な野性を、智将明智光秀を配して描く怒涛編。

【四巻】すさまじい進撃を続けた織田信長は上洛を遂げ、将軍に足利義昭を擁立して、天下布武の理想を実行に移し始めた。しかし信長とその重臣明智光秀との間には越えられぬ深い溝が生じていた。外向する激情と内向し鬱結する繊細な感受性―共に斉藤道三の愛顧を受け、互いの資質を重んじつつも相容れぬ二つの強烈な個性を現代的な感覚で描き、「本能寺の変」の真因をそこに捉えた完結編。






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