『ガニメデ支配』フィリップ・K・ディック&レイ・ネルスン(著) 2015
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フィリップ・K.ディック、読了39冊目。これまた初翻訳という。米国では1967年単行本出版されている。そして珍しくレイ・ネルスンとの共作。ストーリーはガニメデ人に地球は占領され、一部、抵抗勢力はあるものの、ほぼガニメデ人に征服されていた。ガニメデ人は見た目は芋虫で、手足はなく・・・・ このへんで。またガニメデ人が開発した兵器がユニークでして、幻覚を引き起こさせるものだったり・・・ 文章自体の綴りは上手いし、アイデアとしてもピカイチだろう。SF小説というのは「そんなことありえねぇ、嘘っぽいねぇ」と大人のどす黒い冷めた心で読む人にはつまらないのかもしれない。でも、「へぇ、すげぇ、そうきたか?」などと素朴に少年の心で読む人にはワクワクワールドなのかもしれない。どちらが、充実した時間をクリエートできるか言うまでもなかろう。素直な気持ちで本と向き合う、オーソドックスだけれど、これがない人は読書人には向かない。

     


★フィリップ・キンドレド・ディック
(Philip Kindred Dick, 1928年12月16日 - 1982年3月2日)はアメリカのSF作家。
SF小説(長編) 1 ■偶然世界(太陽クイズ) Solar Lottery (Quizmaster Take All) (1955年)
2 ■ジョーンズの世界 The World Jones Made (Womb for Another) (1956年)
3 □いたずらの問題 The Man who Japed (1956年)
4 ■虚空の眼(宇宙の眼) Eye in the Sky (1957年)
5 ■時は乱れて Time out of Joint (Biography in Time) (1959年)
6 ■高い城の男 The Man in the High Castle (1962年)
7 ■タイタンのゲーム・プレーヤー The Game-Players of Titan (1963年)
8 □アルファ系衛星の氏族たち Clans of the Alphane Moon (1964年)
9 ■火星のタイム・スリップ Martian Time-Slip (1964年)
10 □最後から二番目の真実 The Penultimate Truth (1964年)
11 □シミュラクラ The Simulacra (1964年)
12 □ドクター・ブラッドマネー(ブラッドマネー博士) Dr. Bloodmoney (1965年)
13 ■パーマー・エルドリッチの三つの聖痕 The Three Stigmata of Palmer Eldritch (1965年)
14 ■去年を待ちながら Now Wait for Last Year (1966年)
15 (未購入)ライズ民間警察機構(テレポートされざる者) Lies,INC. (The Unteleported Man) (1966年)
16 □逆まわりの世界 Counter-Clock World (1967年)
17 (未購入)ザップ・ガン The Zap Gun (1967年)
18 ■アンドロイドは電気羊の夢を見るか? Do Androids Dream of Electric Sheep? (1968年)
見つからず 19 (未購入)銀河の壺直し Galactic Pot-Healer (1969年)
20 □ユービック Ubik (1969年)
途中放棄 21 □死の迷路(死の迷宮) A Maze of Death (1970年)
22 ■フロリクス8から来た友人 Our Friend from Frolix 8 (1970年)
23 ■あなたをつくります(あなたを合成します) We Can Build You (1972年)
24 ■流れよ我が涙、と警官は言った Flow my Tears, the Policeman Said (1974年)
25 □怒りの神 Deus Irae (1976年)(ロジャー・ゼラズニイとの共作)
26 ■スキャナー・ダークリー (暗闇のスキャナー) A Scanner Darkly (1977年)
27 □ヴァリス VALIS (1981年)
28 □聖なる侵入 The Devine Invasion (1981年)
29 □ユービック:スクリーンプレイ Ubik:The Screenplay(1985年)
30 (未購入)アルベマス Radio Free Albemuth (1985年)
31 ■ニックとグリマング Nick and the Glimmung (1988年)※児童向け (2015.9.24読了)
32 ■未来医師
33 ■空間亀裂 (2013.6.24読了)
34 ■ガニメデ支配 P・K.ディック&レイ・ネルスン 出版社: 東京創元社 (2014/6/28)
35 ■ヴァルカンの鉄鎚 出版社: 東京創元社 (2015/5/29出版) (1960年)
SF小説(短編集) 36 ■地図にない町(1976年)
37 ■人間狩り(1982年・1991年・2006年)
38 ■パーキーパットの日々(ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック I)The Best of Phillip K. Dick 二分冊の一巻(1977年)
39 ■時間飛行士へのささやかな贈り物(サ・ベスト・オブ・P・K・ディック II)The Best of Phillip K. Dick 二分冊の二巻(1977年)
40 ■顔のない博物館(1983年)
41 ■宇宙の操り人形(1984年・1992年)
42 ■ウォー・ゲーム(1985年・1992年)
43 ■ゴールデン・マン(ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック III)The Golden Man 二分冊の一巻(1980年)
44 ■まだ人間じゃない(ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック IV)The Golden Man 二分冊の二巻(1980年)
45 ■悪夢機械(1987年)(2015.10.19読了)
46 ■模造記憶(1989年)
47 ■ウォー・ベテラン(1992年)
48 ■永久戦争(1993年)
49 ■マイノリティ・リポート(1999年)
50 ■シビュラの目(2000年)
51 ■ペイチェック(2004)
一般小説 52 ■戦争が終わり、世界の終わりが始まった Confessions of a Crap Artist (1975年)
53 ■ティモシー・アーチャーの転生 The Transmigration of Timothy Archer (1982年)
54 ■小さな場所で大騒ぎ Puttering about in a Small Land (1985年)
55 ■メアリと巨人 Mary and the Giant (1987年)
ノンフィクション 56 ・ラスト・テスタメント P・K・ディックの最後の聖訓(グレッグ・リックマン編)
Philip K. Dick the Last Testament Philip K. Dick (1985年) -インタビュー
57 ・フィリップ・K・ディック 我が生涯の弁明(ロランス・スーティン編)Divine Invasions: The Life of Philip K. Dick (1990年)
58 ・フィリップ・K・ディックのすべて -ノンフィクション集成(ローレンス・スーチン編) The Shifting Realities of Philip K. Dick (1995年)
映画化された作品 59 △アンドロイドは電気羊の夢を見るか?(1982年に『ブレードランナー』として映画化)
60 △追憶売ります(1990年に『トータル・リコール』として映画化)
61 △戦争が終わり、世界の終わりが始まった(1992年に『バルジョーでいこう!』として映画化)
62 △変種第二号(1996年に『スクリーマーズ』として映画化)
63 △にせもの(2001年に『クローン』として映画化)
64 △少数報告(2002年に『マイノリティ・リポート』として映画化)
65 △報酬(2003年に『ペイチェック 消された記憶』として映画化)
66 △暗闇のスキャナー(2006年に『スキャナー・ダークリー』として映画化)
67 △ゴールデンマン(2007年に『ネクスト』として映画化)
※原題 のないものは日本で編纂されたもの
■既読 39
□未読(手元あり) 12
○購入中 0
未購入 4
△映画 9
合計 55
ガニメデ支配 (創元SF文庫)
P・K・ディック&レイ・ネルスン 佐藤 龍雄
448869621X
登録情報
文庫: 307ページ
出版社: 東京創元社 (2014/6/28)
言語: 日本語
ISBN-10: 448869621X
ISBN-13: 978-4488696214
発売日: 2014/6/28

内容(「BOOK」データベースより)
星間戦争に敗北し、ガニメデ人に占領された地球。だが人類には希望があった。テネシーの山中で、戦前から抑圧されてきた黒人たちを率いる抵抗勢力の指導者が反撃の機会を窺っていたのだ。その彼を取材するため元恋人のテレビ司会者が訪れる。一方、異端の天才精神科医が開発したものの、だれも使用したことのない最終兵器が発見された。種の生存を賭けた幻視大戦。本邦初訳長編。






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