出版社からのコメント
2年前、原書を手にページをめくった瞬間、私は1964年サウスカロライナの美しい夏に連れて行かれました。木々から溢れる日の光、はちみつの甘い匂い、窓から流れるバイオリンの音色、風の心地よさ…。その瑞々しい世界の中、悲しみから出発したリリィの心になぞり、確かに10代の頃に感じていた痛み、焦燥感、憧憬をたどったのです。そして、深い悲しみから本当の愛を知るのだと読後、私は今までに感じたことのない暖かい気持ちが胸に広がっていきました。このじんわりとしみこむような愛の物語を、ぜひ日本でも読んで欲しいと思い、この一冊を編集したのです。
読者の皆様には、小川高義さんの名訳で原書以上に美しく、悲しく、暖かさにあふれるサウスカロライナの夏の中、本物の愛を見つけることをお約束します。
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