「蒼穹の昴」「珍妃(ちんぴ)の井戸」「中原の虹」と続き、顛末は如何に?
人は何に感動するか、といえば、その人の生きざま、自分の命を厭わずとも、相手を助けようとすることもそのひとつかもしれない。往生際が悪いというか、咄嗟の時には罪を転嫁し、自分だけ生き延びようとする輩も対極に位置する。
では、あなたはどちらのタイプの人の下で生きたいですか、どちらの人についていきますか?
詭弁家ではなく、寡黙でもよい、正義・信念漂い、筋を通す人。そんな人徳がある人の表情はいつもながら穏やかなものである。このシリーズを読めば、”張作霖”は男が男に惚れる、不器用ながらも正直な人物といえよう。
僕は人生で一番生きやすくするために身につけておくことは、「正直であること」だろうと思う。この術さえ備わっていたのなら、大きく道を踏み外すことはない。しかし、「正直ものは馬鹿を見る」の言い回しがあるが、僕のニュアンス、捉え方は、(騙されたり、裏切られたあと)正直だったことに後悔の念を抱いてしまっているでしょう。チラホラ「悔しさ、恨み」が垣間見えてしまう。そうじゃないでしょう。相手を信用できるかどうか、選択眼を持てるかどうかは、まっすぐ相手を見据える力があるのか、どうかに関わるのではないでしょうか?ですから、「正直ものは馬鹿を見る」と思う方は、ほんとうのところは正直ではないのでしょう、と思うのです。
正直、一言では漠然としすぎでしょうか?
・嘘をつかない
・事実以上に自分を大きく見せない(見栄を張らない)
これらも、育てられ方によって大きく左右され、本人に責を負う以外のことも多いでしょう。本人ばかりを攻め立ててはよろしくなくて、その人のバックグラウンドも充分配慮してあげる必要があるともいえますね。
マンチュリアン・リポート (100周年書き下ろし)
浅田 次郎
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登録情報
単行本: 314ページ
出版社: 講談社 (2010/9/17)
言語: 日本語, 日本語
ISBN-10: 4062165007
ISBN-13: 978-4062165006
発売日: 2010/9/17 |
■内容紹介
爆殺――その朝、英雄の夢が潰えた。
『中原の虹』完結から3年。
剛胆にして繊細。優しくて非情。
流民の子から馬族の長にのしあがり、
ついには中国全土をも手に入れかけた
稀代の英雄・張作霖の、壮絶なる最期。
浅田次郎、14年ぶりの書き下ろし長編小説。
昭和3年6月4日未明。張作霖を乗せた列車が日本の関東軍によって爆破された。
一国の事実上の元首を独断で暗殺する暴挙に、
昭和天皇は激怒し、誰よりも強く「真実」を知りたいと願った――。
「事件の真相を報告せよ」。昭和天皇の密使が綴る満洲報告書。
そこに何が書かれ、何が書かれなかったか。
いま解き明かされる「昭和史の闇」。
息を呑む展開、衝撃の「真相」、限りなく深い感動、
――傑作長篇小説の誕生!
内容(「BOOK」データベースより)
昭和3年6月4日未明。張作霖を乗せた列車が日本の関東軍によって爆破された。一国の事実上の元首を独断で暗殺する暴挙に昭和天皇は激怒し、誰よりも強く、「真実」を知りたいと願った―。混沌の中国。張り巡らされた罠。計算と誤算。伏せられた「真実」。 |
(2014/05/05 12:41)
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