『太陽よりも輝いて』緑健児著 2014
2/10
月曜日

新極真会館、館長の緑健児氏の著書。生い立ちから、喧嘩っ早い小中高を通し、1991年の世界大会で無差別級を制してチャンピオンとなった人の泥臭い青春の自伝である。瞬発力、爆発力は並外れたものがあるが、生まれながらに持ち合わせている素質と、それを強靭なまでに練習練習で鍛え上げた人でもある。私と身長差も3cmの165cm、生年月日も私と23日違いである。「柔よく剛を制す」とも言われるが、この小柄な日本人が外国勢、中には2メートル近くもある巨漢と真っ向勝負するわけである。身長差が30cmあるとしたら、あなたが小学生を相手にしているようなものだろう。

世界チャンピオンと崇められる人にも、胸底には精神的にも弱い部分を持ち合わせている。文章からも度重なる脆弱性の記述が覗える。何度も挫折しながら、試合で負ける度に悔し涙を流し、落ち込み、自棄になって酒を煽る。しかしながら、肉体も精神も強靭な人はそんなにいるわけではない。だからこそ、プレッシャーに押し潰されそうになり、練習でゲロを吐き、人の何倍も練習を積み重ねてきての結果が実を結んだと言えよう。

私も新極真入門し、二ヶ月。開始年齢が遅いのは関係がない。気持ち的に、前に、前に、「なにくそー」と前向きに気持ちを切り替えることが、あらゆるシーンで、逆境を乗り越える起爆剤になるのだろうなぁ、全世界共通ではないか。

太陽よりも輝いて
緑 健児
4897702925
登録情報
単行本: 239ページ
出版社: 六法出版社 (1993/04)
ISBN-10: 4897702925
ISBN-13: 978-4897702926
発売日: 1993/04

内容(「BOOK」データベースより)
1991年11月4日東京体育館。世界110カ国から強豪が集う空手オリンピックを制したのは、1m65cm72kg、小さな巨人と称された緑健児であった。小よく大を倒し柔よく剛を制す、極真空手の真髄を体現した男。東洋のミラクル緑健児が綴る青春のメモワール。







(2014/02/13 22:01)


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