『いつもやりたい』イッセー尾形著 2013
5/15
水曜日

イッセー尾形氏は、皆さんも「一人芝居」でご存知のコメディアンです。丁度、30年位前に、TVのお笑い勝ち抜き番組で登場した時も見ていたような気がします。なかなかブラックユーモアがスパイシーに効いていて、落語のように状況説明もなく、すべて自分の会話で相手の状況、心理を表現するスタイルは斬新で、今でも好感をもっています。

しかし、なんといいましょうか、「いつでもやりたい」というタイトルは如何なものでしょうか。これ以上、キャッチーでつかみのよいものはないでしょう。ですが、本屋で本書を手に取るには周りの女性の目を気にしたかもしれません。(発売は1993年)

その前に、ここでいう「やりたい」とは何なのでしょうか?
仕事だったり、趣味のことだったり、料理とか、いろいろでしょうが、通常、それは「したい」と表現するでしょう。健全な男がストレートに考えると、当然、議論の余地無く○e○に行き着くわけです。

私もこの年になっても、恥ずかしながら、考えることに大きな違いはないのですが、声を大にして、そんな恥ずかしい欲望を他人の前では言いません、常識人の範囲としてですが。

さて、話の内容は、特に褒めるところはないですが、所々にセンスの光る「会話」や「ト書き」があり、爆笑を喚起させてくれます。

頭休めとして、せんべいでもバリバリ齧りながら読むのにはいいのじゃないでしょうか。

いつでもやりたい
イッセー尾形
登録情報
単行本: 257ページ
出版社: 廣済堂出版 (1993/04)
言語 日本語
ISBN-10: 4331055515
ISBN-13: 978-4331055519
発売日: 1993/04

内容(「MARC」データベースより)
女にキスする時は同時に手で乳房を掴む。これが鉄則だ。知らない奴はキスだけしようとする。それが間違いなんだ。19歳のおかしくて、せつない恋の季節を描いた長編小説。








(2013/05/15 20:08)


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