『ヒー・イズ・レジェンド』リチャード・マシスンにインスパイアされて 2012
6/16
土曜日

僕も知らなかったが、多くの作家に影響を与えた”リチャード・マシスン”のトリビュート集。

巻頭のスティーヴン・キング(実はスティーブン・キングフリークの僕はこれに目が留まり購入した本)は息子、ジョー・ヒルと初共作をしており、父親の影響も受けつつ、メリハリと緊張と弛緩を織り交ぜて、脱糞するほどに読ませてくれる。(実際、脱糞までには至らなかったが・・・)

マシスンのオリジナル『縮みゆく人間』から異聞として「ルイーズ・ケアリーの日記」、猛暑でもクーラーいらずにしてくれる「地獄の家にもう一度(ヘル・ハウス)」、それから、日常描写で、これは、こんなオッサンがいたら、怖くて仕方ないだろう的な本家マシスンの「種子(たね)をまく男」の続篇として「リコール」。他の作品もすべて、リチャード・マシスン”を神様と信じる作家達、彼がいなければ作家となっていなかった大御所作家が尊敬の念を込めた作品集となっている。

お気に入り作家に”リチャード・マシスン”を加えなくてどうする、死ぬまでに全作品を読破してしまいたい欲望に駆られてしまった。中古本から探していこう。

特に皆さん、今年の夏、猛暑の夜には、節電対策に荷担するためにも、是非とも本書、もしくはリチャード・マシスン”の作品を傍らに携えておきましょう。そして、恐る恐るページを繰りながら、身も心も冷気に包まれましょう。”怖さ”を煽る手段として、真っ暗闇の部屋の中、懐中電灯で手元を照らしながら、ゆるりゆるりと読むのが一層、効果的。

夏なんて、あなたの記憶から一掃してくれようぞ。


ヒー・イズ・レジェンド (小学館文庫) ヒー・イズ・レジェンド (小学館文庫)
ジョー・ヒル スティーヴン・キング F・ポール・ウィルソン クリストファー・コンロン

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◆内容説明
伝説の作家の名作に米人気作家たちが挑む!
リチャード・マシスンの凄さをわかってほしい――スティーヴン・キングやディーン・クーンツが畏敬する巨匠と言えば、わかるだろうか。それとも、スピルバーグのデビュー作『激突!』、『アイ・アム・レジェンド』『ヘルハウス』『ある日どこかで』等の名作映画の原作や脚本を書いたといえば、驚いてもらえるだろうか。
本書は、そのマシスンの作品にインスパイアされ、人気作家が競作したトリビュート本である。スティーヴン・キング&ジョー・ヒルの父子が『激突!』を親子版で描く。そのほか、『アイ・アム・レジェンド』の前日譚や、地獄の家(ヘル・ハウス)の序篇等々、驚異の力作ぞろいだ。

◆内容(「BOOK」データベースより)
リチャード・マシスンの作品にインスパイアされ、人気作家が競作したトリビュート本。スティーヴン・キング&ジョー・ヒルの父子が『激突!』を親子版で描く。そのほか、『アイ・アム・レジェンド』の前日譚や、地獄の家の序篇等々、驚異の力作ぞろい。

登録情報
文庫: 445ページ
出版社: 小学館 (2010/4/6)
言語 日本語
ISBN-10: 4094083928
ISBN-13: 978-4094083927
発売日: 2010/4/6
商品の寸法: 15 x 10.6 x 2.2 cm













(2012/06/16 20:22)

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