初恋の人に告れなかった僕 2011
12/23
金曜日

さて、『ずば抜けて小さかった僕』『大人ぶっていた僕』を書き出したら、
面白くて、懐かしくて、止まらなくなってきた。

時代は昭和49(1974)年、中学一年生になっていた。
男子18名、女子14名、あわせて32名のオリジナルメンバーに転校してきたS君、T君、
分校から編入してきた”ミルキー”ことOさん、併せて35名のラインナップになっていた。

担任は上品で淑やかな女性のE先生。

当時、男子は全員丸坊主がデフォルト。
男子はこれからぐんぐんの伸び盛り。

女子は益々綺麗になり、色気も充実。

僕がどこにいるか、既にお判りでしょう。

定番ポジションは、前列、先生の右隣。
緩やかな右肩上がり曲線になっている。

中学一年生の身長は、131.4cmだった。
よく覚えている。

 「低っ!!」




ここで、
『初恋の人』のお話

幼稚園から中学3年生までの11年間、”想い続けた△△さん”がいた。
もちろん、初恋だった。
 (どこにいるかは内緒にしておこう)

町の□□工場の娘さんだった。
快活で、開放的で、おませで、美人だなぁ、と幼稚園の頃から見とれていた。
勉強もよくできた。
話しをする機会があると、僕は顔を赤らめていたのかもしれない。

シャイでチビな僕が”告る”ことは一度もなかった。
そんなことはタブーだった。


10年前の同窓会の折、
「△△に電話せえへんか」
同窓生のひとりが言った。
お子さんが高校受験を控えていた△△さんは、帰省できずにいたのだった。

順追ってみんなひとことずつ話しをした。

適量のお酒の力を借りていた僕は、思い出と共に吐き出した。
「ずっと好きだったんだよ、幼稚園の頃から・・・」

「あほ、わえもぞ」(通訳:わえもぞ=俺もだよ)
隣で順番待ちしていた”Yかっちゃん”が大きな声で言った。

想い続けたのは僕だけではなかった。
恐らくほかにも敵はいただろう。


携帯の向こうで△△さんは声を上げて笑っていた。




(2011/12/23 12:25)




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