スカッといこう! 2010
5/26
水曜日

 携帯業界ではスマートフォンが花盛り。ソフトバンクのiPhoneは根強い人気でもあるが、確かに持っている人のそれを覗かせてもらうと魅力ある携帯だ。日本の携帯業界は、ある種、いろんなカメラやセンサを盛り込んで独自の道を日本国内では歩んできた。ガラパゴス化(※注1)、またはガラ携と言われるように世界市場を圧巻するには、時期を失している感は否めない。iモードもクローズ型のサービスであり、世界では標準化の壁もあり、デファクトにはなり得ない。

 NTTドコモは獲得加入数から見れば世界第20位であり、世界視点で考察するに、リードカンパニーとはいいがたい。国内では5割強のシェアを占めていてもだ。Google、Amazon、アップル社の台頭は世界市場を我が物顔のようだ。しかし、待てよ。それら企業は明確な戦略、ビジョンを掲げてのし上がってきたのであって、一朝一夕に今の市場を開拓したのではない。ドコモは全方位外交を余儀なくされ、あらゆる種類の携帯を販売することで、固定費・販管費・物流コストはバカにならない。世の中は、水平分業に移っている。目まぐるしい生き残り合戦に血眼となっているが、領域を絞った戦略に転換すべきなのではないか。つまり、グローバル戦略の「勝ち組」が生き残り、弱者は淘汰される運命となる。市場のパイは、未だにマイナススパイラルの歯止めはかからず、そう簡単にはエクスパンド(拡張)するでもなく、シュリンク(圧縮)される方向だ。日本の携帯業界は「悩める時代」かもしれない。

 NTTドコモは通信事業者の本来の通信確保の使命はあるものの、それだけじゃ食えない。キラーアプリケーション(※注2)に翻弄され、それの市場動向に揺さぶられてしまうのが実態だ。従来のドコモ一社でプロダクトアウトしていた時代は終わった。各端末(デバイス)メーカーも、それに紐付いたが、その関係も切れてしまうのではないか。通信事業者(キャリア)は土管屋に成り下がってしまい、どこから収益を確保するのだろうか。

 そして、企業がサービスを産み出していくものを素直に享受する消費時代・利用時代は過去の遺物となり、使い手が判断する、利用者の論理で主導されていくのである。使い勝手が良いもの、コンシューマの心を掴んだ企業が笑うのである。「プロシューマ」といわれるような、自分が欲しいと思うモノを自ら発案して商品化したり、メーカに働きかけていく進んだ賢い消費者が牽引しているとも言えなくもない。

 とはいいながら、何もしない手もないわけで、それなりに○○、△△、□□と行動しなければならないのだ。さあ、気分転換。スカッと一曲、心を解放しましょ。(2010/05/26 20:48)

(※注1):ガラパゴス化(がらぱごすか:Galapagos Syndrome)とは、生物の世界でいうガラパゴス諸島における現象のように、技術やサービスなどが日本市場で独自の進化を遂げて世界標準から掛け離れてしまう現象のことである[1]。転じてジャラパゴス・シンドローム(Jalapagos Syndrome)とも呼ばれる。技術的には世界の最先端を行きながら全く国外では普及していない日本の携帯電話の特異性を表現する為に作られた新語である。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

(※注2):キラーアプリケーションとは、あるプラットフォーム(ハードウェアあるいはサービスなど)が普及するきっかけとなったアプリケーションソフトウェアのことである。特に商品となっているアプリケーションソフトウェアである場合にはキラータイトル、アプリケーションソフトウェアではなくコンテンツの場合にはキラーコンテンツ、また当該プラットフォームがコンシューマーゲームハードウェアである場合にはキラーソフトとも呼ばれる。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Buckcherry / Time Bomb

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