年中読書の季節 2009
7/30
木曜日

 今日は定時退社し、帰宅途中の新木場駅まで来ると、京葉線が上下線ともに不通だった。駅は人で溢れかえっていた。 安易に早々に運転再開されるだろうと思いつつ、餃子+生ビールでニンニクをシコタマ体内吸収をした。 漲るパワーは際限がない。 それで30分程、時間を潰したが、まだ京葉線は運転再開の目処は立たず。 よって、迂回ルートで有楽町線→大江戸線→東西線で帰ってきた。

 さて、先日、浅田次郎氏のエッセイを読んで、この作家は世間でもて囃されているだけのことはあるな、と。 作家は自分の人生経験、子供時代の体験というのは作品に大きく作用するものだ。

 ということで、オーソドックスに1997年直木賞受賞作品『鉄道員(ぽっとや)』から手始めに。 これから、彼の作品を踏破すべく、というよりお気に入り作家に加えていこう。

 それでだ、こりゃ、まずいぞ。 涙を誘われてしまう短編が数編あった。 一番涙腺を刺激したのが「ラブ・レター」、次に「角筈にて」だった。 「悪魔」の短編も秀悦だ。 しかしながら、反省するに、ここまで前頭葉の情動の制御が落ちたのかと、最近、電車やカフェで本を読むのが怖いし、恥ずかしい。 ”男は人様の前で涙なんぞ見せるものじゃない”という信念強し男性諸氏には、サイエンスものでも読むべきだ。 科学本で泣くのはかなり至難だ。 僕には一年中、読書の季節。 してまた、次に何を読もうかと、70冊以上に増殖した”未読本棚”を眺めながら、悩むのも嬉しかったりする。



内容(「BOOK」データベースより)
娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた…。映画化され大ヒットした表題作「鉄道員」はじめ「ラブ・レター」「角筈にて」「うらぼんえ」「オリヲン座からの招待状」など、珠玉の短篇8作品を収録。日本中、150万人を感涙の渦に巻き込んだ空前のベストセラー作品集にあらたな「あとがき」を加えた。第117回直木賞を受賞。
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