『亡くなった人の本質は、死に方ではなくて、誰を愛し、愛され、何をして感謝されたかにあるのではないかと亡くなった人々を訪ね歩くうちに、気づかされたんです。』(本文より)
夕方、「悼む人」を読み終えた。第140回直木賞受賞作品。だから、どうのこうの、ではないけれど、直木賞作家にはそれなりの力があるし、人がちゃんと書けているからこそ、感動もし、訴えかけ、考えさせるものがあるのだろう。
生きること、死ぬこと、愛すること、愛されること、感謝されることを考えるには十分すぎる本だった。何度となく涙が伝い落ちるのが止められもできなかった。今は、しんみりと余韻があり、霞に浮かんでいる気分だ。潮の満ちるときに人は生まれ、潮が干くときに人は逝くと何かで読んだ。これはストーリーとは全く関係ないけれどね。
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’悼む’(いたむ)の意味は、’人の死を悲しみ嘆く’ことだけれど、この本から、それだけじゃないんだぞ、もっと違う見方・考え方があるだろう、って読み終えた僕には、訴えずにはいられないし、改めて生きることのパワーを充電してもらったと感じる。多くは語れまい、興味のある方は一読しても損じゃない。
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単行本: 464ページ
出版社: 文藝春秋 (2008/11/27)
ISBN-10: 4163276408
ISBN-13: 978-4163276403
発売日: 2008/11/27 |
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