『ガニメデの優しい巨人』ファーストコンタクト 2009
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金曜日

 『木星最大の衛星ガニメデで発見された二千五百万年前の宇宙船。その正体をつきとめるべく総力をあげて調査中の木星探査隊に向かって、宇宙の一角から未確認物体が急速に接近してきた。隊員達が緊張して見守るうち、ほんの五マイル先まで近づいたそれは、小型の飛行体をくり出して探査隊の宇宙船とドッキング。やがて中から姿を現したのは、二千五百万年前に出発し、相対論的時差のため現代のガニメデに戻ってきたガニメアンたちだった。前作「星を継ぐもの」の続編として数々の謎が明確に解明される!』

 ジェイムズ・P・ホーガン、前作の『星を継ぐもの』の続編となる。謎であった部分をゆっくりと解き明かしながら、地球生物が闘争本能を持っている、競争心があるとは逆に初めて人間とファースト・コンタクトした2500万年前の異星人、ガニメデは真逆の優しく慈愛に満ちて、闘争や憎しみあう必要もない。

 何故、そうなったのか、壮大な時間軸の中で、遺伝子操作や惑星環境と生物の進化論と絡みあって、スペクタクル・ミステリー・トワイライト・ワールド(僕の造語)だな。

文庫: 321ページ/出版社: 東京創元社 (1981/07)

 著者の緻密なプロットに唸るし、第三弾、「巨人達の星」を読まざるを得ない未練を残したエピローグが超にくいね。

ファーストコンタクトFirst contact)とは、異なる文明または種族間における、個人または組織間の最初の相互接触の事。

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