2008年5月3日(土)

「モーセと一神教 ジークムント・フロイト著」を読んで

 世の中GW後半戦、禁欲生活とすべく、しかしながら、知的欲求は満たすべく、今日からの4連休は家&ファミレスに身を隠し、読書三昧する誓いをたてた。

 で、読み終えた『モーセと一神教』の感想を。

 エス論者フロイトではなく、ひとりのユダヤ人として書かれた論文。世に発表しない事もフロイトは考えていた。晩年の論文である。

 僕がこの本を読むに辺り渇望したこと。
 @宗教・宗派の違いを知りたい。
 Aモーセとは何者なのか?
 Bヒトラーがユダヤ人抹殺に動いた理由
 Cフロイトが何故、このような本を書いた理由

 フロイトは、昔一、二冊読んだ事はある。エディップス・コンプレス・自我・無意識・・は漠然と記憶にある。
 内容的に精神分析を悦脱しているが、常識的な学術書の次元をはるかに超えた力がある。

 キリスト教・イスラム教・さらにアートン教以外のエジプト宗教、ギリシャ宗教を含む一切の多神教を皮肉な言葉で侮辱する。東洋の宗教など論ずるに足らずという風である。

 エス(メモ参照)の勢いは筆が進むにつれて、徐々に失速していく。ユダヤ的情動により寸断された乱丁の書とも言える。

 僕は「無神論者」で、宗教色なく、必要もなく育ってきた。ほぼ当初目標の@〜Cは満たされたと思う。ただ、宗教や世界史的な取り巻きの知識が素よりないため、難解な部分も多い。

 読みながらメモった印象に残った部分を掲載する。

 明日も本の世界に迷い込む心地よさを楽しもう。

 じゃ。
文庫: 279ページ
出版社: 筑摩書房 (2003/09)
ISBN-10: 4480087931
ISBN-13: 978-4480087935
発売日: 2003/09
商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1.4 cm







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