2008年4月6日(日) 

上善は水のごとし (老子八章)

 『超並列』読書術、といいながらあまり読書時間が割けていない。

 ま、焦らなくても、気に病まなくても、どなたにも迷惑を掛けていないのだから、一向にかまいはしないのだけれどね。

 「ご冗談でしょう、ファインマンさん」、いい本だったな、理論物理学者だけれど、ノーベル賞におごることなく、絶えず、科学者として探求するというのか、正直ですね、この方。絶えず、自分の視点で確かめる点であるとか、何にでも興味があって、チャレンジ精神旺盛なところ。この人のような考え方でいたいと強く思いましたね。特に下巻からが良かった。

 只、多少、頭の構造が違いすぎるけれどね。

 並列的に、『水滸伝』、古典的歴史物に挑戦第一号みたいな感じだね、僕には。まあ、ゆっくりこれは読むことにしよう。
 次、『失敗の本質-日本軍の組織論的研究』(ダイヤモンド社)。

 僕も戦記物、特に零戦関係の本は多く読んだけれど、大東亜戦争の敗戦を、組織としての日本軍の失敗ととらえ直し、これを現代の組織にとっての教訓、反面教師として活かすのが目的。

今日から読み始めた。歴史的なミッドウェイやレイテ海戦のことは知っているけれど、この本、奥が深いね、「失敗から学ぶ」、僕の基本理念と合致する。

 日本軍の「戦い方」、「敗れ方」を問題としてアプローチしていて、事実史から、失敗の本質まで掘り下げて因数分解して、教訓を得るところまで執筆されている。

 これは別途、感想を書きますね。

 興味津々・・・
 次、『お金が無くても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人/吉村葉子』(講談社文庫)、これも夕方から読み始めた。

 20年のパリ生活を送った著者が日本に帰ってきて、フランス人、日本人の諸々を経験を踏まえた視点で抉っている。

 まだ、4〜50ページだけど、笑えるね、実に。フランス人が合理的・機能的というか、見栄張りじゃないね。

 次、『老子・荘子の言葉100選/境野勝悟』(三笠書房)、こういった類の本は初めてだけれど、古代の思想的な考え方を知っておいても損じゃないしね。現代にもそのまま適用できるところがある。時代や国によって左右されない普遍的なものなんだろうな、こういったことって。

 老子50編、荘子50編を判りやすく平易に書かれていて、息抜き的に、合間に読んでいる。

 一つ、心の琴線に触れたのを紹介しましょう。

上善は水のごとし(老子八章) −理想的な生き方を水に見つけた−
水のように柔軟に生きる
 最上の「いい」ことというのは、たとえてみると水のようなものである。
 水は善く万物を利して争わず(老子八章)

水は、万物に利益を与えていながら、けっして、他と争わない。

水は、丸い器に入れると、丸くなる。四角の器に入ると、四角になる。どんな形の器にもさからわない。柔軟であり、謙虚である。

 そして水は、いろいろなものに利沢(利益と恩恵)を与えている。この自然の中で、水なくして生きているものは、一つもない。それほど偉大な存在でありながら、水は、決して誇ることをしない。

 世の人は、だれもが一歩でも上へ、一つでも高い地位を欲しがっている。水はその反対に低いところへ低いところへと流れていく。

 つぎつぎと支流をかかえて、だんだん広く大きくなっていく。しかも、最後は海に流れて、偉大な存在となる。

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