アサヒペンタックスSPは世界初で初めてTTL測光を採用した35ミリ一眼レフとして、1960年のフォトキナでデビュー。1964年に発売された。どんなレンズを組み合わせても正確な露出が得られることに加え、F1.4の標準レンズ付きで52,000円という手頃な価格であったことから、発売と同時に大ヒット。Kシリーズにバトンタッチするまで、旭光学の主力商品の座を守り続けた。日本光学のニコンFが20世紀を代表するプロ用カメラであるならば、ペンタックスSPは大衆機の王者と言えるだろう。
ペンタックスSPの発売期間は1964~1974年。10年に渡って製造が続けられた超ロングセラー機だ。製造台数は約180万台。恐らくM42マウントを採用したペンタックスの一眼レフの中で、いちばん多く製造されたのではないだろうか。そのため製造中止から33年経った今でも、中古カメラ市場にはコンスタントに商品が供給され続け、ここ5年の販売価格は8,000円前後をキープしている。これは人気がずっと衰えていないということ、そして今でも実用に耐える機能の安定したカメラであることの証明である。長谷川工作所から、LR41ボタン電池を使うアダプターが送料込みで500円で発売されている。
出典:日本カメラ http://www.nippon-camera.com/chart.php?p=6
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