ＵＫ出身のバンド。ジェームス・ディーン・ブラッドフィールド（vo&g）、リッチー・エドワーズ（g）、ニッキー・ワイア（b）、ショーン・ムーア（dr）という４人で90年にデビュー。いつも聴いている訳でもないが、思い出したように時々聴いてしまう。たまに聴かないとカルシウム不足を脳が本能で補うと言えばいいのか、夢遊病者のように知らぬ間にＣＤを取り出して聴いてしまっている。まだアルバムは４枚しかないのだ。自慢するな。でもね、心に染み渡る、ハートに響くバンドである。このマニックスは１９９５年２月、バンドのギタリストであるリッチー・ジェームスがアメリカ・ツアーの前夜に行方不明になった。暗い過去を持つバンドでいろいろ憶測が飛び交った。そしてバンドも３人として新たに出発した。ワーキングクラスというのか、８０年代半ばの炭坑ストライキ、そのストライキが失敗に終わったときの地域の政治状況やそれに続く幻滅などがバンドの姿勢にも影響していると評論家は言う。ＵＫ独特の暗さ？もいい味わいと僕は思う。チャラチャラバンドはイケナイと、マニックスを聴くときだけはそう感じてしまう。襟を正して聴かなくては、という雰囲気がある。正座をして集中、集中。僕はアルバム『This Is My Truth Tell Me Yours』が一番お気に入りで、マニックスの中では一番好きだ。全部聴いたわけではないけれど、順追ってすべてのアルバムを聴き込みたいと思っている。シンガー／ギタリストのジェームス・ディーン・ブラッドフィールドの透き通る声は天性のものだろうか。すごい。こんな声、普通の人には出ない、絶対。そんじょそこらの生半可なお坊ちゃまバンドなんかは色褪せてしまうというより比較することが罪深い気がする。今日はマニックストリートプリーチャーズを初めて「生」で堪能した。よかったなあ。最後まで聞き応え・迫力十分だった。すばらしい。興奮冷めやらぬ感じ。また行きたい。